ブラックでもクレジットカードに入会する方法はある?

ブラックでもクレジットカードに単独で入会する方法はあるのかといえば、ないと言い切ることはできません。ただし、かなり難しいと考えられています。ブラックが契約するのは簡単ではありません。

信用取引でのブラックとは一般的に、過去に債務事故を起こしたことがある、もしくは今まさに債務問題を抱えているといった、ローンやクレジットカードなどの申し込みに際し、ネガティブな信用情報を持っている人を指します。例えば過去に自己破産をした人は、その後クレジットカードやローンが通りにくくなります。この理由について「ブラックだから」といった言い方をしています。以前は「ブラックリストに載る」という表現が主流でした。とはいえ「ブラックリスト」なるものは、存在していません。ただ単に「審査に際しネガティブな要素を持っている」というだけの話です。どのラインで契約するかは金融機関ごとに違います。

過去の債務問題についての対応は、どのように解決したかによって、金融機関ごとにかなり違いがあります。債務問題の解決方法には大きく分けて「自己破産」「個人再生」「任意整理」「特定調停」この4つがあります。「自己破産」は免責によって、まったく支払うことなく、もしくは自由財産以外の財産以上の債務の責から免れることで解決する方法です。「個人再生」は、大幅に債務を圧縮し、3年程度で支払いを完了させます。所有している家を手放さずに済む方法として知られています。この二つの方法は債権者にとっては「貸したお金が戻らない」最悪の解決方法です。もちろん経理上、いつまでも不良債権として抱えているよりもマシなのですし、こういった債務事故は想定内です。法律で守られた解決方法なのですから、金融業者としては受け入れざる得ません。それに対し「任意整理」と「特定調停」は、払い方などを見直すことで完済を目指す方法です。二つの違いは、債権者と債務者の間で「任意」に話し合うか、裁判所を介して話し合うのかの違いです。ここで取り決めた約束事を保護した場合、直ちに差し押さえ等の強制執行が可能なのが特定調停で、それができないのが「任意整理」といった違いがあります。どちらであっても完済されれば債権者としては「貸したお金が戻ってきた」ことになります。

この「払わないで解決したのか」「払って解決したのか」は、債権者にとって大きな問題ととらえているようで、後者の「任意整理」と「特定調停」で解決した人に対して金融機関は、一様に寛容な対応をしているというのが、近頃の印象です。完済したのち、ある程度の期間を置いて、その時の状況がポジティブであれば、契約に至る事例も増えてきました。しかし「自己破産」や「個人再生」の場合には、対応は厳しいと考えられています。

「喪明け」と呼ばれているのは、信用情報機関で事故データの掲載が消える期間を指しています。個人情報機関には最低でも5年間はそのデータが残ります。その間は何の審査にも通らないのが一般的な状況です。先のように「任意整理」と「特定調停」で解決した場合には、その期間内でも寛容に対応している金融機関もありますが、その他の解決方法であれば、この5年間は契約は無理だと諦めるのが順当です。

さてこの「喪明け」を迎えると、契約できる可能性が出てくるはず。しかし実際にはそれを経過しても難しく、その理由として考えられるのは、各社に何らかのネガティブな情報が残っていることです。各社が保有している情報について、5年で削除しなければならないといった決まりはありません。会社の健全性を高めるためには、ネガティブな情報は大切な財産です。手放しません。関連会社が、その情報を共有しているケースもあります。各社合否ラインはそれぞれです。貸金業者の上限金利の引き下げや総量規制などの法律で、貸金業者は更なる厳密な契約が必然です。以前と比べて審査が厳しくなったと考えられるのはそのためです。

また債務問題を抱えている当初のネガティブな情報を、絶対に知りえていないであろう金融業者であっても、喪明け後、申し込みが通らないケースは少なくありません。むしろその方が多いといえます。これは「スーパーホワイト」への警戒が理由です。20歳を超えてある程度の年齢になるまで、ローン契約が全くなく、カードを持たない人は早々いません。そういうクレジットヒストリーを目にして金融業者は、「過去に債務問題を起こして契約できなくなったため、喪が明けた今、スーパーホワイトになっているのではないか」と警戒します。疑わしい場合には契約しない方針の金融業者は多く、喪明けに過度の期待は禁物です。

こういった面から、一度自己破産や個人再生によって債務問題を解決した人は、その後ローン契約するのが大変困難です。しかし先だっての総量規制の法律が施行された後、一時的に自己破産や個人再生によって解決する人が増加してしまいました。それらの人がカード契約が全くできないとなると、かなり不便です。ネット上での売買契約にはクレジットカードしか使えないものも少なくありません。ちょっとしたサービスの契約にも、カード決済が必須というものも増えてきました。そこで普通のカードと同じように使えるデビットカードが重宝します。デビットカードはその特性上、ブラックでも契約できます。

デビットカードに入会すると、カード決済ができるようになります。店頭でもカードと同じように使えますし、ネット上の取引でカード決済が必須になっているものでも、契約できるものがほとんどです。これは口座にある金額を上限として決済できますので、口座に入金していさえすればカードと同様に使えます。使うと直ちに口座から引き去れます。VISAのような海外カードとの提携があれば、海外でもサービスを利用できます。クレジットカードがないと大変不便な海外旅行でも、全く困ることがありません。

しかし近頃では、月会費のように継続的な支払いを伴う契約について、デビットカードは受け付けない会社も徐々に増えてきました。例えば2年間契約を継続することを約束して特典が受けられるようなサービスの場合、デビットカードのように、口座の残高不足で引き去りが不能になるものは、時として大きな損失が出てしまう可能性があります。警戒されるのは、当然の流れです。それだけ問題も起きていたということと推測できます。

このようにデビットカードも徐々に間口が狭くなってきました。そこで登場するのが、プリペイドカード式のクレジットカードです。決められたお金を先に保証金として預けておくことで、クレジットカードが発行される仕組みです。こちらについては保証金の額を上限として、一般的なカードと同様に使うことができます。VISAやマスターカードに加え、最近JCBも参入しました。海外でも遜色なく使えます。デビットカードが使えない契約でも使えるケースが多く、利用範囲は広くなります。ただし、デビットと同様に、一括払いのみの対応です。

一般的にカードが契約できない人が持てるカードとしては、これらを指します。しかし本当のカードと同じように使えるものが欲しいと希望する人も少なくありません。デビットはプリペイド式は、やはり普通のカードと比べると、「契約できないよりはずっと便利だけど、使い勝手に制約があるもの」です。そのケースで検討するとよいのが、クレジットカードの家族カードです。

家族カードは一般的に、所有するであろう人物の審査がありません。家族カードであっても債務者はカード名義人ですから、重要なのは名義人の信用です。家族カードを所有する人がブラックでも、名義人が健全であれば問題なく作れるケースがほとんどです。これであれば親カードと同じように使えるのですから、自分のカードが持てたのと同じです。利用範囲は変わりません。単独で契約するのが難しくとも、このような方法でカードを手にすることは可能です。

しかし家族カードをつくれる環境にない人もいます。そのような人がカードを所有する方法は全くないのかといえば、可能性としては皆無とは言えません。債務事故を起こしたことがあっても、現在は全く問題がなく、むしろ優良である人も少なくありません。いつまでも信用が復活しないのも、理不尽な話です。カードがないと生活に支障がでる。そんな世の中も、すぐそこまで来ています。

給与振り込みや公共料金の引き落とし、その他の引き落としを行っているメインバンクは、その人物の家計を掌握できます。優良であれば、それを判断することができる立場にあります。ほかの金融機関でローン契約やカード契約ができない人でも、メインバンクのカードを作ることができたケースが見られます。特に定期預金などを長く行っていると、さらにその可能性は高くなっている印象です。銀行は保証会社に貸金業者を付けていますが、その多くが、さらに優良な顧客に対しては、自社の子会社である保証会社で便宜を図っています。潤沢な資金を持っている銀行だからこそできることです。銀行に信用を重ねることは大変時間がかかりますし、「コツコツと」がキーワードのなりますが、不可能ではないのです。

またカード会社やローン会社で契約できない時期に、ほかのことでクレジットヒストリーを構築してゆく方法もあります。カード会社やローン会社は、債務問題解決後のスーパーホワイト状態に対し、ブラック同様に警戒します。しかし、消費者金融といわれる貸金業者の中には、スーパーホワイトと積極的に契約する業者があります。中小の業者に見られます。このような業者と付き合うことで、「なぜこの業者と取引しているのか」の背景を探られるデメリットもありますが、しっかり支払い、完成することで形成されたクレジットヒストリーを「良好」と判断するカード会社やローン会社も皆無ではありません。スーパーホワイトから、クレジットヒストリーを積み重ねるということでは、大変有効な手段です。担保機能を持つ財産を作ることも、ポジティブ要素になります。

今や大変精度の高い個人情報を得ることが可能です。結婚して名前が変わればブラックでも簡単に契約できるという「審査の穴」もほぼありません。一度なくした信用は、その事実を隠して契約することが、ほぼ期待できません。なくなった信用は、長い時間をかけて取り戻さなければなりません。デビットやプリペイド式で長く付き合い、良好な契約を継続していると、クレジットに昇格したケースも、希少ではありますが見られます。とにかく、今ある様々な契約を、コツコツと問題なく継続してゆくことが必要です。

このように、ブラックでもカードを作る方法はあります。しかしかなり困難だということは、ご理解いただけたことでしょう。それらを踏まえ、現時点で債務問題を抱え解決方法を模索しているのであれば、安易に方法を選択するのではなく、自分にとってどの方法が一番ベストであるのか、精査すべきです。少しでも信用回復の道が開けている任意整理や特定調停ではだめなのか、自己破産や個人再生しかないのか、そこを再確認すべきです。どう考えても自己破産や個人再生しかないというときに、初めて選択すべきです。それぞれのメリットデメリットを理解し、解決後にはどのような生活が待っているのかも把握しましょう。

また、ブラックだからといって、ブラックと契約してはいけないという法律はありません。もちろん総量規制の法律が関わってきますので、今債務問題を抱えている人と契約することが法律に反するケースもあります。ただし、過去の債務問題がブラックの原因となっているのであれば、その人との契約を縛る法律はありません。ですから契約するか否かは業者ごとの「方針」にゆだねられます。会社ごとの審査合否方針やラインは公表されません。これから先、どのように変化するかは、他者の経験から推し量るしかありません。これだけブラックが増えると、対応せざる得ない状況も考えられます。信頼できる口コミや経験談から情報を収集し、現在どのような流れになっているのかをマメにチェックするのもおすすめです。

一社が契約に至ると、他社がそれに続く傾向がみられます。最初の契約が一番困難です。慎重に業者選びを行い、チャレンジしてみましょう。